張り子のピラルク 2023/1/28完成
みる人を圧倒させるほどの漆黒・表面にところどころ見えかくれする真紅の模様、表面の鱗模様・背鰭や尾鰭の棘が神秘的に光り、悠然とアマゾン河を泳ぐ姿を想像させる・・
かけた時間分、作品から訴えかけるものが大きく、
これがピラルクという魚なのか! と、どの世代の人も一瞬にして心奪われてしまうほどの完成度です。
ぜひ、実物をみていただきたい!
ちょう きょだいたんすいぎょピラルク だいすけ 小学2〜3年
制作期間 2021年7月~2023年1月
■くふうしたところ・みてほしいところ
目のギラギラやひれ、口の中、赤色のところです
■むずかしかったところ
うろこのぶぶんや、口・は めのキラキラのところです
■つくっているときに、はっけんしたこと・きづいたこと
せびれからとげがでてるようにみえました
■このピラルクは、どこにすんでいて何をしていますか
ぼくの家のなかにいて、やすんだりしてます
■どこにかざりますか
リビングの本だなの上
新聞紙を丸めて形を作る張り子技法ですが、比較的簡単に自分の思う形を再現できることから、教室ではこの技法でさまざまな作品づくりをしています。ただ、新聞紙をボンド水で貼り続ける作業が続くため、中には あっという間にお手上げになってしまう子も多く、かなり時間を要してしまいます。 作者のDくんは、時間がかかる作業も黙々と根気良く続け、魚のプロポーションが出来上がった後は、表面の鱗を地券紙という紙に何枚もの鱗模様を書いてから切り抜き、それを表面に貼り付け、鰭部分にも棘を細く切った紙を貼り付け、口の中には、爪楊枝で芯を差し込んだ上から、細かいギザギザに切った紙を貼り付け・・・と、本物に近づけるための工夫をたとえどんなに細かく、どんなに時間がかかろうとも、へこたれることなく、作り続けました。
細かいディテールは、色塗りでも発揮されていて、赤い模様のうねうねとした動きを消さないように周囲の黒を塗り込み、塗り残しが少しでもないように何度も何度も塗りこんで、ときに左右両手で筆を持ち、点々を打ち込むように凸凹の隅々まで色を塗り続けました。
目玉に使ったビー玉も、カッターを使って埋め込み、時折きらりと光るようすがとてもリアルなのです。
どの角度からも姿形がカッコいい!
言葉はいらない、ただただ見つめるだけで、伝わってきますね。
ピラルクの本体は、2022年6月の「ちいさなてんらんかい2022」で展示したのですが、お家に飾るための土台を展覧会終了後に作り始めました。石をイメージして、こちらも張り子で作っています。
アトリエにあった自然の石をいくつか見てみると、石はただ一色のグレイではなく、土地の歴史がつまっているようにさまざまな色が見え隠れしていました。それを感じさせるように、色を塗り・・とうとう、完成!!
土台といっしょのピラルクを、今年の「ちいさなてんらんかい」でも、ぜひ展示しましょう!
実物をご覧になりたい方、6月の(だいぶ先ですが・・)ちいさなてんらんかいに いらしてくださいね。
それでは、制作の様子を少しだけご紹介!
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