展覧会

2022/09/26

ジョゼフ・コーネル DIC川村記念美術館

台風が日本列島を縦断していたシルバーウィーク。
大抵の美術館が月曜日休館のことが多いのだが
この日は敬老の日ということで開館。

前日の、日曜日が台風の影響で東京は土砂降りだったこともあり まだ台風が抜けきらない月曜日は当然、雨に降られるかと思いきや・・
東京駅でも、その後乗ったバスでも、雨の気配はなく、DIC川村記念美術館 に到着した時には、晴れ間も出て 
広々とした池とその周りを囲む緑が眩しいほどだった。

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初めて訪問する DIC川村記念美術館。
東京駅からバスに乗って一時間。ちょっとした小旅行だが
時刻さえ合わせていけば、座って行けるし、思いの外 近く感じられた。

美術館の奥には自然林、広々とした芝生の広場、四季を通じた植物が楽しめる庭園やテニスコートなどもあり、時間に余裕があればゆっくりと散策するのも楽しいだろう。広場の中央には、ヘンリー・ムーアの彫刻が!


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ここ数年、アプレットプラスのこどもデザイン造形教室では、通っているコドモたちが夏休みに集めてきたものを箱の中に貼り込む「夏休みボックス」というものを作っている。もちろん、私も同時に作っているわけで・・

どんなものかといえば、立体コラージュボックス といったところだが、どんな工夫ができるか、子どもたちにもいろいろと考えたり感じてほしいと思い、その参考になる資料を探していたときに、ジョゼフ・コーネルの箱 に出会った。
出会ったといってもネット上。
実際の箱を見たわけではなく、その立体感、質感、大きさ感、色合い等々、 想像することだけしかできなかった。

今回、初めて この川村記念美術館コレクション展示で、そのコーネルの作品を直接 見ることができた。

どこか、幻想的で詩的でアンティークで不思議で、無機質なようでいて有機的、バランスが取れているようでいてアンバランス・・ 
時が止まったような、でも動いているような・・箱という閉ざされた中なのに宇宙空間のような拡がる感じもしたが、
・・箱から何を受け取るのかは、見る人次第。

箱から独特の詩的なイメージが醸し出され、見る人それぞれの心をふわふわと揺れ動かす。・・それぞれの心には何が漂うのだろうか・・

もしかすると、どんな感じを受け取ったかを、あーでもないこーでもないと・・想像し合うのが楽しいのかもしれない。

この不可思議なコーネル作品の感覚や世界観を、夏休みボックスに投影することは難しいし、子どもたちに伝えるのも尚のこと難しいと感じたが、立体コラージュをするのなら、作者それぞれが持つイメージやテーマを、箱という小さな空間に閉じ込めることで、実世界のスケールとは異なる不思議で面白い世界を作ること、それこそをとことん楽しむことが大切な気がした。


ジョゼフ・コーネルの展示会場前では、手のひらサイズの小さな冊子がもらえる。
コレクション展示は、来年1月15日までとのこと。


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もちろん、こうした企画展示以外に、常設展示も広々としたスペースとともに見応えがあるので
多少遠いとしても、行く価値のある美術館だと思う。

ピクトグラムや玄関ホールも美しい。

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2022/09/15

フィン・ユールとデンマークの椅子  東京都美術館

上野に行った本当の目的は、
藝大美術館で開催中の 「日本美術を紐解く」 後期展示 伊藤若冲を観に行くためで、
朝イチ並んで、まだ大混雑前のシーンとした地下二階でしっかり静かに鑑賞できたことにちょっと喜んだ後


せっかく上野まで来たのだからと
都美術館で開催中のデンマークの椅子展に立ち寄った

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制作年は60年も前なのに、
今でもずっと人気の椅子ばかりがズラリ

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オシャレなお家には絶対おいてあるヤコブセンやハンスJウェグナー


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インテリアにはめっぽう弱いけれど、
目黒のインテリアショップ にはあるある、この流れるような曲線美と落ち着いた色合いの肘掛け椅子

これがフィン・ユールなのね!

フィン・ユールが活動後期に、バウハウスの影響もあり量産体制に対応するためデザインを多少直線的に変えてきた椅子も展示されていたが、酷評されたという・・確かに、違いを比較すると 肌にフィットするような自然な曲線が消えているところはなんだかチープに見えてしまう・・
長く愛され残っていく普遍的なものには、それ相応の理由がある。
合理性ばかりを優先させるとかえって不自然になってしまい、結局デザインの短命化にもつながるのだろう。

アートにも造詣が深かったというフィン・ユール
ドローイングや製図
がまた美しい

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展示最後のコーナーでは実際に椅子に座れる体験も


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ダイニングチェアと、ソファでは だいぶコンセプトは違うと思うが
座ってみると 身体へのフィット感や触れた時の素材感など、思ったよりも固かったり、柔らかすぎたり、のけぞるようなリラックス姿勢が好きか嫌いか? 等々 好みが分かれると思った


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私が一番触り心地が良かったのが、オーレ・バンジャーのコロニアルチェアでした
革素材クッションの思いの外 身体に沿う弾力あるフィット感、肘掛けの曲線、全体の落ち着いた色合い・・

こんな椅子が置いてあれば、確かに生活が豊かだろうな〜

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会期は、2022/10/9まで


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2022/08/28

日本美術をひも解く 東京藝術大学大学美術館


東京藝術大学大学美術館で開催中の
「日本美術をひも解く」

皇室に伝わる名品や、国宝が出品されるということもあり、
暑さが少し和らいだ(ように感じた)先日、みてきた。

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皇室ゆかりの名品、屏風絵、絵巻物、漆芸・金工等の工芸品等々 ・・ 目を肥やす というのだろうか
代々伝わる名品を見ておくこと、そして文化を大切に伝えていくことの意味・価値の再確認。

とにかく、完成までの気の遠くなるような時間を感じざるを得ないものばかりが並ぶ。

しかし元々が平面的な作品(絵画、グラフィックデザイン、イラストレーション・・)に、心を奪われることが多い私なので、この途轍もない超絶技巧を目の当たりにしたとしても、つい絵巻物の細部の方に興味が湧いてしまうという。
じっくりみていたら、絵巻物にも様式美があることを今回発見した。

日本美術をひも解くという展覧会のテーマに沿って、眺める名品の数々・・その中で、気に入ったのは 上絵金彩蝶尽卵形合子
やはりコテコテの超絶技巧より、シンプルなものの方が私は好きなようだ。

それから、これから見に行こうかと考えている人は、展示物の入れ替えがあるので注意が必要。
今回の展覧会チラシやポスターのトップに大きくプリントされた若冲の鶏。それがみたいと思ったら、なんと8/30からの展示であった。
一方、これから行こうと思っている人で唐獅子図屏風をみたいと考えているのなら、8/28までの展示のため すでに終了。
他にも入れ替わるものが多い。



美術館から 藝大の門を出てすぐの掲示板。

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かつての時代の寵児 日比野克彦氏が、今や藝代の学長!

アートは人間にとっての生きる力
という言葉に、共感し 励まされつつ 上野を後にする。




それにしても
今年の夏は、暑かった・・・・

酷暑。
35℃越えが当たり前のような日々。

年々暑くなるので、年齢と気温が上昇し、それに対する体力が下降するという反比例?な現象にグッタリ。
そんな記憶の方が強くなってしまった2022年の夏。

そろそろ気温も落ち着くかな?
フットワーク軽く、たくさんの鑑賞をしよう!


この展覧会は、2022/9/25まで

 

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2022/9/13 追記

後期の展示を観るために、再度 藝大美術館へ足を運ぶ。

とにかくなんと言っても、若冲を観るため。
若冲がなぜそこまで人気なのか? それを知りたいと。

そもそもこれまで本物を観たことがないんだから、この機に乗じていくしかないと・・・

10時オープンより前に並ぶべきと、9時40分着で、すでに入口から長蛇の列が!!
チケットを持っていても持っていなくてもまず列に並ぶ。

開館予定時刻の10分前にオープンしたので、チケット持参していたからすんなり入場!

そして・・とにかく、若冲を観るためには、まず地下二階の展示室へ直行。前期で3階の展示はほぼ観ているので、混雑必至の若冲を観なくては〜
ということで、行ってみると・・・大正解、まだ人の流れがなく5、6人の人が静かに鑑賞していた。
(その後、30分を過ぎると、だんだんと人の波がやってきて・・開館一時間後には、もう人混みになっていた。)

混雑して幾重にも人の列が重なり、おまけに並んでいる人たちがそこで何やら蘊蓄を披露するのかなんだか おしゃべりなんか始めちゃったら・・もう、鑑賞するどころの騒ぎではありません。
だから、とってもラッキーな環境で、じっくり初若冲を体験することができました。

正直、行ってよかった。

”描き切る”・・全てにピントがあっていて、”描き尽くす”この迫力は・・ 現代においてもかなりのパワーを感じるのだから、江戸時代には作品と鑑賞者との間で相当なハレーションを起こしていたかもしれない・・

葉っぱの模様、鳥の羽の形状、トサカの色、羽の重なりの中に施された模様、
全ては計算したレイアウトと見た。
写真のない時代に、動き回る生き物をどうやったらこんなに的確な特徴を捉えながらも、デザイン化して画布に落とし込めたのだろう・・

超絶技巧という呼び方で一括りにはできない、センスが光る絵であった。

会期は 2022年9月25日までなので・・これからも超混雑予想。
あまりに混んだら、入場整理券が配布されるそうですからご注意を。
観たいと思ってる人は、早めに行くべし!

2022/08/07

かこさとし展  Bukamura ザ・ミュージアム

 



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幼い頃に、大好きだった絵本
「だるまちゃんとかみなりちゃん」

かこさとしさんの絵は、めちゃくちゃ上手 という感じがしないのに、どうしてこうも魅力的なのだろう?

隅々まで工夫がされて、各場面に次のページにつながるヒントが隠れている。
絵だけですべてが子どもに伝わるような、温かくて細かいタッチ。
背伸びしない生活感、わかりやすい表現。

絵本を眺めていると、コドモの頃に感じた、あののんびりとした時間、親からゆったりと見守られている安心感・・のようなものを感じるのです。
昭和のど真ん中に育った私にとっては、この素朴な感じが尚更そう思わせるのかもしれません。

学生時代の油絵や、宇宙進化地球生命変遷放散総合図鑑なる、大きな系図も見応えがあります。

絵本のイラストを使ったミュージアムグッズも、ショップでたくさん販売されていたが
キャラクター雑貨を企画する仕事をかつてしていた身としては、デザインや仕様にもう一声!(・・と、厳しめの目👀)
私だったら、こんな仕様でこんなデザインアレンジで、商品企画するんだけどなあ・・・なんてね。

というわけで、実は持っていなかった だるまちゃんシリーズの一巻め「てんぐちゃんとだるまちゃん」の絵本と、「未来のだるまちゃんへ」という文庫本を買って帰ることにした。

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それから、最後に・・
美術館内が寒すぎる。 
展示を観ているうちに寒さで震え、これは疲れなのか気温差での不調なのか、睡魔が襲ってくるような立っていられない感覚に見舞われた。

作品保護のため? それにしても、ここまで冷やさなくても・・・。
ちょうど外気温が35℃を越える酷暑の日に訪れたから、外気温と館内との気温差は一体何度なのやら。
温度設定が一度変化するだけでも、かなりの節電効果だと聞く。
サスティナブルだの、地球温暖化だの、SDGsだの、待ったなしで考えなくてはならないことが多い こんなご時世、温度設定の再考をぜひお願いしたい。

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2022/08/04

国立科学博物館 常設展示

どうして今まで足を運ばなかったのか?

こどもむけの企画展示、夏休みの自由研究のための場所・・
無意識にそんなイメージを持ってしまっていた。

時間があるなら美術館を選んでしまう私。
特に科学 と付けば、なんとなく堅いイメージで、ビジュアルに響くモノがすくないのか?とまで思っていた・・その思い込みはなんだったのだろう。

Eテレのバックヤード という番組をたまたま見て、
むむ? これは、スゴイ剥製! なにやらとても面白い物を展示しているのか!
考えてみたら、小さな頃から含めて、一度も ただの一度も!! 科学博物館に行ったことが無いという気づき。

そこで、とうとう時間ができたときに 行ってみた。


なんだ、ここは!!
面白い。面白すぎました。

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とくに、剥製のフロアが、何ともざわつく展示で、実物大の大きなヘラジカやバイソンなんかが並んでこちらを向いて立っているだけで、怖いようなドキドキするような・・人間の小ささを改めて突きつけられたような、スリルを感じたのである!

剥製ったって、今の剥製のレベルの高さにもビックリ(って、よくご存知の方は、今頃?そんなこといってるの? と言われるかもしれませんが・・)


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そう、地球にはたくさんの生き物、動物、鉱物、植物が存在している。
地球は、決して人間たちだけのものではない。
そこには長い歴史があり、命が脈々と受け継がれている。
その大きな流れの中の、ほんのわずかな、ほんの点のような今現在、私はここにいる。

そんなことを改めて感じさせてくれる、興味の深掘り宝庫 国立科学博物館。
子どもからおとなまで、全世代の人にお勧めします!

 

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ぜひ、たっぷりと時間の余裕を持って、訪れてください。

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2022/07/31

アール・デコの貴重書   東京都庭園美術館

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すでに一ヶ月以上も前に終了している展覧会ですが
備忘録として記録しておきます。

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アール・デコの貴重書
2022/4/23〜6/12

アール・デコ様式の建物としても有名な 東京都庭園美術館。
その建物内を存分に見学できると共に、アールデコ期に発刊されていた貴重書も展示されるという展覧会。
観にいく前は、本の装丁デザインを主に紹介する展覧会かと思ったが、書物の展示は少なかった。

それでも、ほとんどの展示物や建物内も写真撮影が可能であったので、気になるところを心置きなく撮影!

その中の、一部をこちらに載せておこう

●アールデコの貴重書 グラフィカルなデザインで気になったもの


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●アールデコデザインの照明

 

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庭園美術館 というだけあって、庭も美しい。
都会の真ん中にこれだけの緑を感じられる空間が存在する驚き、そしてかつてここは旧朝香宮邸だったと思うと、ここに住んでいた人がいたんだなあと・・その当時の文化や美、デザインを重んじる意識の高さと、こういう貴重な建築物を守ることの大切さを感じる。




庭を散策している時の、高速道路の騒音が気になるのだけが惜しいところ。

 

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2022/05/22

朝倉摂展 神奈川県立近代美術館葉山

ゴールデンウィークから早くも2週間が過ぎた。
早く記録しておかないと・・!
記憶が薄れそうです。


ゴールデンウィークのど真ん中に、葉山の神奈川県立美術館で開催中の
生誕100年 朝倉摂展 へ。

3年ぶりの行動制限無しのGW、その上 鎌倉、江ノ島、葉山、
・・と言ったら おそらく道路は大渋滞の予測。
であれば、公共交通機関を使うに限る!と・・電車とバスを乗り継いで小旅行気分で美術館に向かう。

逗子駅から、定期的にバスは運行されていますが、狭い道を結構なスピードで走るのでスリル満点!

 

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朝倉摂・・・舞台美術家としての名前は知っていたものの
作品として観たのは初めて。

実は、私の母は若い頃に新劇女優をしていた。
地方公演に行ってしばらく家を空けていたこともあるのは、私がまだ小学校にも行かない頃。
私が小学校に上がる頃には、舞台に立つことはほとんど無かったようだが、その劇団の稽古場や舞台公演などをよく見に行った。
そのうち、おそらくさまざまな事情があって母はその仕事を辞めてしまったが、そんな家庭環境だったので 朝倉摂の名前が幾度となく会話に出ていておぼろげながら名前だけは知っていたような記憶。しかし、具体的にどんな経歴でどんな作品を作っているなど、まるで知らなかった。

今回、時代を追いながら、日本画、抽象画、社会派の絵画、そして舞台美術や絵本の挿画 等の多くの作品を一同に観て、戦争をはさんだ昭和という激動の時代に、そしてまだまだ女性として仕事を続けることの難しさのある時代に これだけ力強く第一線で創作活動を続けていたことに驚いた。

以前訪れたことのある
谷中の朝倉彫塑館の記憶をリンクさせながら観ると、特別な家庭環境はやはり大きく影響したんだろうなとも思う。

石井桃子さんの本、「三月ひなの月」 の挿画も 朝倉摂だったのか! と・・改めてビックリ。
娘が小さい頃の読み聞かせに、何度も何度も開いた本だ。

作品は時代と共に変化して、舞台美術から絵本の挿画と・・さまざまな面を持つようにも見えるが、一貫して ザクザクとした「強さ」 を感じた。

 

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美術館のあとは、
すぐそばの海岸を少しだけ散策。

思いの外、強い海風に飛ばされそうな足元・・

砂浜の模様に引き込まれつつ。


いよいよ、夕方が近づいてきたのでバスに乗り 帰路につく。

終点逗子駅で、何かおみやげになるモノはないかと巡っていたら、ふと見つけた古本屋が
なかなかの蔵書数で面白かった。 ととら堂 

数冊の本を抱えて帰る。

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生誕100年 朝倉摂展 は 6/12まで!


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2022/05/09

鏑木清方展 国立近代美術館

昨日終了した展覧会、
国立近代美術館で開催されていた 鏑木清方展


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3月から2カ月近い開催期間にも関わらず、終了間際の5月1日 日曜日に突然行こうとなったのは、
その日の朝に放映されていた 日曜美術館を見ていて・・

思わず、美人画に惚れ込んだせいかも? ・・といいうのは大袈裟にしろ、あながち嘘とも言えない。

画面アップになった、「築地明石町」
ほんのりと色の差してある唇、切長な目尻、透き通るような肌に僅かに赤みが差し、
上目遣いで振り返るその表情に吸い寄せられた。

解説を聞いているうちに、これは・・・ 実物を観るべきか? ・・・会期はあと一週間!
特に予定のない雨の日曜日、これは・・・・ 行くしかないでしょう!!

というわけで、家族三人、時間に余裕を持って15時の回に予約をして出かけたわけです。

あいにく午後から雨の予報。
ちょうど出かける頃に降り出した雨は、次第に雨脚を強めていく。

最寄りの鷺宮駅に着いたらなんと!人身事故で西武新宿上り線が全面ストップしているじゃありませんか。
え〜〜! どうしよう、阿佐ヶ谷までバスに乗るか? 予約時間を遅くするか? 色々と選択肢は考えつくものの、バス停には振替輸送の人たちがずらっと並んでるし、美術館に連絡もつかないし、こうなったら前に進むしかないと、とにかく歩いた歩いた〜・・っと、土砂降りのなか阿佐ヶ谷駅まで💦


だいぶエネルギーを使い果たした感はあったのですが、
無事予約時間内に美術館に到着して、さてと。

・・・いや、そうまでして来てよかったと。
観るべき価値はあったと!


選び抜かれた線
抑えられても艶やかさを感じる色合わせ
緻密な紋様
画面上、必要なものと不必要なものと、的確に練り上げられた構成。

明治期の季節感ある暮らし
穏やかにゆったりと流れる日常、
どこかへ忘れ去られてきた貴重なもの・・
現代の日本に失われてしまった大切なもの。

日本の豊かさとは、こういうところだったんだろうと、ハッとさせられた。

表情、しぐさ から、その人の人生までも想像させる 奥深く巧みな表現、
サラサラと一気に描き上げる(ように見える)小さなスケッチ(スケッチというのだろうか?)の数々、
着物に描かれた平面的な紋様表現の繰り返しが、実は立体的に見せる手法でもあるのかも?と、その超絶技巧(と言ってもいいと思う)を
どれもこれも食い入るように見つめてしまった。

日本画をここまでまとめてみたのは、初めてだったかもしれない。

大きな作品は大きく実物大で、
小さく繊細な表現は 画布の凹凸まで見届けるようにひっそりと・・
色も線も筆致もすべて、印刷物ではなく実物を観ないとダメだと
また、思わせてくれた展覧会でした。


やはり、展覧会は食わず嫌いをしては いけません。
良い出会いでした。

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2022/05/08

上野リチ展 三菱一号館美術館

会期終了まであとわずか!
実際に観に行ったのは一ヶ月以上も前の3月終盤だったのですが、レポート書くのが遅くなりました。

上野リチ展

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イラストやデザイン、雑貨など、 カワイイものが大好きな人には、絶対おすすめ。
テキスタイルパターンの原画やデザインの数々が一堂に会したこの機会を逃すわけにはいかない。

来場者の9割は女性!
それは、いくつになっても「カワイイ」が大好きな人たち。あるいは、きっとデザインやイラストなどの表現する仕事をしている人たち。

自然の風景や植物を切り取ってパターン化。
日本人の切り取り方とはまた違った目線とセンスが、時代を超えても新鮮に映る。

手描き線の抑揚、センスといい色合いといい、心の中でウキウキするような刺激が飛び交う。
その時代のファッションやデザイン芸術運動などをイメージしながら、でも普遍的なかわいさ美しさを見る。

美術館内も外も重厚感のある造りになっているけれど、通路から見下ろす中庭の風景もいい感じ!

本当ならもっとじっくりと美術館界隈の散策をしたいところだったが、次の予定も決まっていたために早々に帰路に着いたのですが、
また機会があったらじっくりゆっくり眺めたいところがいっぱいありそう。

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私は、うまれも育ちも東京ですが、実は東京駅周辺はあまりよく知らない。

新宿や渋谷とは全く違う整然とした大人な高層ビルや、歴史ある建築が眩しくうつり
東京の懐の深さを感じた。


興味ある人は、急いで!
2022年5月15日まで


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2022/03/21

ミロ展 Bunkamura ザ・ミュージアム

 

渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムで開催中の ミロ展に 先週行ってきました。

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学生時代にヨーロッパ美術の旅という、美大生向けのツアーに参加した時、スペインバルセロナでのフリータイムに
ピカソ美術館よりミロ美術館を選んだ私。
感情の赴くままに描かれる(と感じる)あの抽象画を、とにかく観てみたかった。
ゆがみのある円形に、理由無く惹かれていた。


今回、
その当時ほどの感動がなかったのは、作品量のせいなのか、日本との関係性という切り口からなのか、私がただ年齢と共に嗜好も変わったからなのか?

それはまだわからないけれど、でも
墨絵の記号化だったり
文字と絵画の融合だったり、感情や五感をあらわそうとする線画などは、やはり興味深い。
 

 

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平日は撮影可能な数点をこちらには載せましたが、
私は どちらかというと 
文字と共に描かれた絵や、シンプルな記号のような軽いタッチの挿絵が好みでした。

私が元々もっていたミロに対してのイメージ、スペインの光を感じながら、あっけらかんと明るくてユーモラスな線や色のイメージ、に対して、今回の展示は、日本との接点を観るというテーマからか、抱いていたイメージとは逆の シンプルでも重みのあるずっしりとした絵が多かったように感じられた。
そんな中で、印象に残ったのは、 スペインの内戦に反対するポスター。
赤青黄のブリリアントカラーで力強く拳を突き上げる人物が中央にレイアウトされた作品で、
今、ウクライナで起こっている惨劇と相まって・・ 複雑な思いで観たのでした。


今回の展示とは、関係ないけれど、
我が家にあった、ポール・エリュアールの詩とミロの木版画による詩画集を、改めて眺めてみる。

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木版画というよりも、版木の上で自由に描いた絵をそのままスタンプしたのかと思えるようなおおらかな表現。
観る人の想像力をかき立てる、子どもが描くような絵。

 

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そう、この「丸」  赤い、不定型な丸。
理由は自分でもわからないけれど、私は この丸が好き。



★Bunkamura ザ・ミュージアム での ミロ展は 2022/4/17まで

出口で、「強い子のミロ」 を配っていて、得した気分でした〜!

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