2015年8月
2015年8月29日 (土)
夏休みの美術館探訪 東京都美術館
いよいよ来週は9月。
8月最終週になってから、もう夏が終わってしまったかのような涼しい日が続いています。そういう日が続くと、あんなに暑かった夏が懐かしいような・・・
でも、また暑さが戻ったら、もう対処不能かもしれませんが
この夏に、見たいなと思っていた展覧会。
上野の東京都美術館で開催中の、キュッパのびじゅつかん を一昨日見てきました。
キュッパのびじゅつかん は、
福音館書店の絵本 キュッパのはくぶつかん のお話を入り口に モノを収集するときのワクワクする気持ちや 集めて見つめて分類し考える行為を実際にやってみたり、集めて並べたときに一つを見つめているときとは違った観点からモノを見つめていることに気づいたり、そんな発見を共有することを体験できる展覧会です。
また、写真は撮れませんでしたが、珍しい標本の展示をたくさん見ることができます。 標本の展示を見られるだけでも、貴重。
貝殻、炭、きのこ、石、砂、墨壺、タイル、植物、民芸品、生活道具・・・仕分けて標本箱に整然と並べられている美しさ。大きさや色、形などを比較したりしながら、一つを見つめるのとは全く違った感覚でそれらを見つめている自分に気づきます。
参加型なので、荷物をロッカーにいれて、身軽な格好で見るわけですが、帰るときに、そのロッカーさえも、標本箱に見えてしまいました。
一番大きなスペースをとっているのが、たくさんの素材の中から
みつめて あつめて しらべて ならべて いく、ワークショップ。
深さのある木箱に、自分でテーマを決めて集めていきます。まずお題を考えるだけで、素材を捜す目が変わってきます。
私は、 香りを感じるもの・においを想像するもの を集めてみました。
この展覧会、10月までやっています。9月には、ワークショップも行われるようですよ。 こどもたちはもちろん、おとなの方も是非! おすすめです!
2015年8月21日 (金)
2015年8月19日 (水)
夏休みの美術館探訪 東京都現代美術館
お盆もあけて、いよいよ夏休みも終盤戦。
こどもたちの宿題進行はいかがでしょう? そろそろ、焦り始める頃かな?
この夏、いくつか注目の展示があるのですが、そのうちの一つ、東京都現代美術館。
そこで開催中の三つを見てきました。
おとなもこどももかんがえる ここはだれの場所?
きかんしゃトーマスとなかまたち
オスカー・ニーマイヤー展
すべてに共通して感じたのは
オリジナルの大切さと
手を動かし、描き創ることの美しさ。
それは、とてつもなく時間のかかる作業かもしれないけれど、その細かく繊細な作業こそが作品の力強さ、メッセージの強さにつながってくるのだろうと。
デジタルでは表せない、手や身体全体を使っての表現。
特に印象に残ったのは、ここはだれの場所? ヨーガンレールの作品。
海岸に流れ着く山のようなゴミを拾いあつめ、それをまた再構築するというもの。
まず、ゴミの多さに圧倒され、それを色ごと、形ごとに仕分けると、こんなにも見え方が変わるのかという驚きと、美しい自然の景観を汚す ゴミ という悲しい存在がヨーガンレールのアイデアと手作業によりこれが元はゴミだったのかと見まがうほどの美しいライトに生まれ変わること・・
本来は、何も無い、自然そのものの姿こそが美しいはず。 ゴミを拾い集め ゴミを生まれ変わらせることで、そのメッセージが かえって強く伝わってきました。
ただし・・こどもたちがどう感じたかは ???
なぜって・・・展示会場に居た こどもたちは、暗い中のライトには美しさを感じていたかもしれないけれど、行ったり来たり、アトラクションのように楽しんでいたからね。作者のメッセージは伝わっていたかな??
他の展示もそうだったけれど、パネルに書いてあるコドモ向けの文章なんて読んでるコドモはほとんどいない。一緒に行くオトナたちが、ちょっと一声かけてあげないと伝わらないのかな・・ 作品だけで、メッセージを感じ取るってむずかしいのかな。どうなんだろう?
そして、同じく ここはだれの場所? では、
話題の 会田家の作品。
オトナには結構伝わるけど、こどもはどうかな。
どんな風に感じるんだろう。むしろ、聞いてみたい気がしました。
会田家の息子、中学生の寅次郎くん、コンピューターが大得意だそうだがスケッチも秀逸。
それから、この むずかしい本を読んだ後に描く という作品。
確かに、入ってくる言葉により左右される心・・それをかみ砕きながら描く行為により、作品は変わっていくのでしょう。 面白い。
会田家の作品は、日常のよくあることを ホイッと裏返したらどうか? とか
口にはしてなかったけど、確かに心の奥底にだれもが持っているようなことをオープンに堂々と見せびらかしたらどうなるか?とか・・・
社会に対してのアンチテーゼなど、敷居を低くしながら考えるきっかけを与えてくれる場所かもしれません。
フィリピン出身でオーストラリアに住むアルフレド&イザベル・アキリザン の作品は、身近な工作材料、ダンボールを使って小さな家をたくさん集めたもの。
こどもたちが作った一つ一つを集め、その置き方組み合わせ方で、こんな風に見えるんだと、なんだか楽しくなる。ダンボールの表現も工夫があって面白い。作っているモノはシンプルでも、構成を変えれば見え方は全く変わる。・・ということを気づかせてくれる。
トーマス展は、最初、原画の量がすごいので、ささ〜っと流し見てしまったのですが・・
でも、後からもう一回きちんと見直したら。三組の作家さんが描いている。タッチも違う。 絵の具の温かい色、細い筆を使ってパースが狂わないように描く・・線路の枕木一つ一つも! 白く輝くハイライトも! 機関車の表情が楽しい。周りに居る人々や風景のタッチも!・・いい〜!
コンピューターじゃ、さすがにこの表現は無理です。 手仕事の温かさ ほほえましさ・愛情 を感じました。印刷物じゃ、わからない・・やっぱり実物を見るべきですね。
ニーマイヤー展ですが、 建築については あまり詳しくなく・・
しかし、印象に残ったのは、彼自身がさらさらと美しい曲線をスケッチするところを写す映像。そして、その曲線を具現化して・・・広大な大地と融合させていること。自然を超えることはできないけれども、自然を敬愛しながら共存できるように設計すること・・・ 直線は一つだけれど、曲線のバリエーションって果てしない。その曲線を選び抜いて空間に置くって、すごいことではないか・・!
これらの展示の会期は10月まで。
まだ時間はありますから、是非一度足を運んで、空間に身を置いて、作品と対話してくることをおすすめします。
2015年8月11日 (火)
夏休みこどもワークショップ Tシャツをつくろう! 番外編
夏休みこどもワークショップの Tシャツをつくろう!で。
毎年、Tシャツを染めている間の時間に、必ずやってきた遊びがあります。
それは・・
絵しりとり。
ことばのしりとりではなく、絵で次の人に回していく方法。
傑作がいくつも飛び出すほどの面白さで、初めて会ったこどもたちも、Tシャツが染め上がり帰る頃には仲良しになっているという、不思議な遊びです。
しかし、長年続けていると、言葉がダブってくるのと、同じような絵が続いてしまうのと・・
参加するこどもたちは毎回違うので、それはそれでもいいのですが。
でも、なんだか当たり前すぎてしまって面白くないかなあ。
毎年参加してくれるこどもたちもいるし・・。
そこで。
今年は、マジックペンで描くのではなく
様々なパーツを用意して、それの組み合わせで 絵を作り
伝えていくことにしました。
少々難しくなったけれど・・結果はいかに?
昨年から引き続いていた言葉は・・「こ」
『こ』から始まる言葉を形にして伝えていきます。
さて、なんでしょう?
皆さんも、一緒に考えてみてくださいね。
ここまで・・・わかりましたか???
コアラ → ラッパ → パイプ → プラスチック(リサイクルマークで表しています)
ラッパから音楽が流れてきているね〜!
では、「く」から始まるのは・・
むむ? なんか・・あれ? わかるかも〜!
形をうまく組み合わせていますよ〜!
くす玉 → まち → チーター → たこあげ
なんだか楽しくなってきたね
つぎは・・「げ」からはじまることば・・
これは・・かなりの難問!
??
みんなわからなかったのですが、こたえは・・
「げんこつでしかられているこども」 だそうです。
というわけで、「も」
もちつき → きっぷ → プレート(給食のイメージかな?)
おもちをボタンであらわすなんて、すごく上手!
ここまでが、一日目(8/5チーム)担当でした。
トマト → とり → リンゴ → ゴキブリ!
針金の入ったビニタイを使って曲線を作っていますね。
次。
り、り、り、り〜 ・・・りのつくもの・・・
ううううん、悩む〜
かなり悩んで 出てきたのは・・
お!なるほど・・三年生以上はわかるかな?
答えは、リコーダー。
リコーダー →
だんご → ごま → マンゴー → ゴーヤ
ゴマの粒を集めるときは・・協力して作っていましたね^^
そして、や、や、や〜・・・
や!
というわけで、ここまでが二日目(8/6チーム)担当でした。
次は「や」から!
やぎ → きつつき(ぎ は き でもいいよ〜ってことで・・)→ キウイ → いぬ
ぬいぐるみ → みず → すいか
水の表現がなかなかいいですね〜! お、すいかのしましまがちょっと横向きだけど・・でも、みんなに伝わってる!
カメラ → ラッパ → パンダ
ここでもラッパが登場〜、でも表現が少し違っていて面白いね。
さて、次は、 だ、だ、だ〜。
む?
なんだろう? みんな、わかるかな〜??
作者は、自信作のようですが?!
だ じゃなくて、 た から始まる言葉だそうですよ!
なんでしょうか?!
・・・・降参〜!
だったので、作者に答えを聞くと・・・
『たこ焼き』!だそうです。 うわ〜、ボタンでたこ焼きを表したんだね
というわけで、なかなかの傑作もそろった 絵しりとり。
こどもたちの、とっさに形を工夫するアイデアにも、感心。
来年は 「き」から始めようと思います。お楽しみに〜
2015年8月 9日 (日)
夏休みこどもワークショップ Tシャツをつくろう! ご報告
ここ2,3日、朝起きたら ちょっとだけ涼しくなっていて、ホッとしたりして。
でも、昼間はやはり暑いですね
先日終了した、
夏休みこどもワークショップ Tシャツをつくろう! うずまき染め・おりたたみ染め。
今年は、告知が遅くなってしまい、お申し込みの締め切りまでわずか二週間もなかったにもかかわらず・・・たくさんのこどもたちが参加してくれました。ありがとうございました
Tシャツを毎年染めていますが、違った模様も選べるようにと思い、今年はおりたたみ染めも加えてみました。
うずまきにするか?おりたたんで染めてみるか?・・当日、説明をしたあとに、こどもたち自身に選んでもらいました。
そして、 参加したこどもたちに まず考えてもらっているのが、色。
選んだ色によって何色が現れてきそうかな?
色の足し算をしながら、どんな色のTシャツになりそうかな?と予想します。
予想図が埋まったら、Tシャツをグルグルうずまきにしたり折りたたんだり。そして最初の計画で選んでいた染液を塗り、染みこませていきます。
染料を入れたタライにしずかに沈めて温度を上げていきます。温度計で温度を確認しながら染めていく。時々、Tシャツを静かに液に沈めながら。
色はどうなっているんだろう? 温度計・・何度かな?
思った通りの色なのかな?
どうかな?
さあ・・・どんな色に染め上がったんだろう?!
どんな模様が現れるんだろう?
今年のTシャツ作品は、色の組み合わせも様々で、本当に個性豊かな仕上がりでした。3日間、毎日違った模様と出会えるのがとても楽しかったのです。
2015年8月 6日 (木)
夏休み こどもワークショップ 紙すき
記録的猛暑が続いている日本列島。
今年の夏は暑い!!
さて、そんな猛暑の中、アトリエでは毎年恒例の
夏休みこどもワークショップを開催中。
リピーターも多い 紙すき では、今年もまたたくさんのオリジナル紙ができあがりました。フェイスブックページでは、随時お知らせしておりましたが
https://www.facebook.com/apltplus
こちらの日記ページでも まとめて、当日の様子や作品をご紹介します。
紙の元をミキサーで柔らかく。
ミキサーのスイッチオン!と、ザルで水を切る作業も、結構楽しいのです。
ヨイショッと、ラーメン屋さんのように水切り?!
いよいよ、自分でそのパルプをすくい上げて、紙を漉いていきます。
ななめに差し入れて平にすくい上げる・・!
紙と紙の間にパーツを挟んでデザイン。
どう並べるかによって、様々。
水をプレス機でぎゅーっと絞ります。
力勝負!! 年々、力がついてきてるかな?
そして、窓ガラスに貼って乾燥させます。キレイに仕上がるかな?
夜になると、その日だけのお楽しみ・・
7/29の作品をライトアップ!
7/30の作品をライトアップ!
夏の風物詩となればいいのですが! とってもキレイですよ。