ちいさなてんらんかい2016より 05
こどもたちの夏休みも終わり、九月に入ってあっという間に一週間近くの時間が過ぎてしまう・・。「夏休みの宿題、終わった〜?」
なんて、気軽におとなはこどもたちにたずねるけれど、宿題を抱えている方は、実はとっても大変なんだよね。
そんな私も、すっかり宿題をそのまんまにして何ヶ月も過ぎてしまいました。(締め切りが無いってコワイ)
・・・・・何の宿題かって??
それは、6月末にアトリエで開催した ちいさなてんらんかい で展示していた作品のご紹介。
本当はいくつもご紹介したい作品があったのですが、夏休みに突入してしまい、そのまま夏休みワークショップの流れに・・。
遅くなってしまって、本当に申し訳ありませんが
作品を紹介させてください。
はりこの入れ物。
こどもデザイン造形教室に通っているこどもたち。
何か自由に作りたい!・・・と、頭の中にいろいろうかびます。・・・でもその前に、通っているみんなにまず作ってもらっている制作が、この「はりこ」と、木の工作。
紙とボンド、木とくぎ。 素材や色塗りの工程を体験してもらい、その後自由に何か作っていく時の基礎にしています。
とはいえ、はりこの入れ物については、自分だけのオリジナルアイデアを出してもらう。それを課題とします。
だから、丸い形を使っていったいどんな入れ物を思い浮かべるか? それぞれの個性を発揮するチャ〜ンス! 一つのアイデアをだしたら、そこでストップしてしまうのではなく、自分だったらこうする! 自分のアイデアを見て! ・・そこに自分ならではの何かを見つけて欲しいと思います。
それでは、ご紹介します!
入れ物の周りに、紙で作ったやさしい表情の花をたくさんあしらった Hちゃん。
最初のアイデアスケッチの時もていねいにじっくり考え、花が一体いくつ必要か?・・ということは、花びらを何枚作らなければいけないか!?
その実数を数えてみて・・クラクラ・・・ちょっと遠い目になっていたのですが、色紙を作るときには、自分で納得のいく色を絵の具の混色で作り出し、貼り合わせるときも、また入れ物に色紙を貼るときも順序を考え、多方向から眺めては紙を貼り・・納得のいく仕上がりだったのではないかな?
その姿勢が、見る人に伝わったようで てんらんかいでもたくさんのメッセージが届きました! 作品から作者の思いは、伝わるのですね。お花の国 はな(小学3〜4年/ 制作時)
■くふうしたのは
風船に紙をはる時に、しわがはいらないようにはるところを くふうしました
■むずかしかったところ
色紙をはる時に、出来るだけ いろんな色を近くにはるところがむずかしかったです
■なにをいれますか
貝がらや、ビー玉などをいれたいです
どんな入れ物にしたらいいか、なやんでなやんで・・なかなかアイデアがうかばなかったYちゃんでしたが、
入れ物にお話があっていいんだよ。なにかお話が思い浮かんだら楽しいね、というアドバイスをしました。
動物をつけたいという気持ちがあったのですが、その動物がどんなことをしているのか?入れ物にのっかって何をしているんだろう?
できあがったのは、絵本の世界のように 花一杯の野原に続くクネクネ道に、小さなチーズが落ちていて、そのそばにはネズミが! パーツの取り付けなど難しいところもありましたが、ほのぼのとしたお話を感じられる、可愛い入れ物ができあがりました!
ねずみのまち ゆずな(小学1〜2年/ 制作時)
■くふうしたのは
お話みたいにしたこと
■むずかしかったところ
ねずみとか きりかぶをはるところ■なにをいれたいですか?
はがき や おてがみ
入れ物の表裏で表情を変えた Mちゃんの作品。ちょうど節分近い時期に制作を始めたので、鬼 を思いついたようです。
表裏で変えるために手を二枚合わせにしてみたり、金棒のトゲトゲや、手の爪や角(つの)の鋭さで鬼の怖さを表現・・でも、なんだか憎めないユーモラスな表情の鬼。アイデアが見る人の注目を集めました。タイトルもおもしろい!
鬼SHIMAI まさき(小学1〜2年/ 制作時)
■くふうしたのは
おにの おくちのぶぶん
ないているおくちと おこっているおくち
ないているのは わたしで、おこってわたしをまもってくれるのが
おねえちゃん
■むずかしかったところ
木をきって あしをつくるところ
あしを ほんたいにつけるところ
はりがねを うちがわに まげるところ
■なにをいれたいですか?
ハンカチや ティッシュや こもの
さて、宿題と言えば、夏休みは自由研究で悩みますね。
鬼SHIMAI を作った Mちゃんは、夏休みの自由研究に張り子の技法を使って作品を作りました。休みに入る前から、張り子でマトリョーシカを作りたいと相談されていたのですが、結局 張り子の人形の中からたくさんの布の人形が出てくるアイデアに変えたとのこと。これがまた、とても楽しいアイデアで、担任の先生の中からクラスのこどもたちが飛び出てくるという仕組み。
生徒たちを表した人形たちは、手縫いでチクチク。表面には ちゃんと出席番号順にお友だちをイメージしながら描いたんだって!
教室と校庭とに分かれた開閉式の台座、そして校庭にはサッカーゴールやフラフープ、縄跳びなどの遊具と、春夏秋冬で姿を変えるように、花びらや落ち葉、雪など・・小物も工夫しています!
休みの間、コツコツ自主的に仕上げたとのこと。素晴らしい!!
夏休み最終日にアトリエまで見せに来てくれました! うれしかったな〜
どうもありがとうございました! また、楽しい作品をドンドン作ってね。
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