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2016年9月

2016年9月18日 (日)

夏休みボックス制作中!

今年の夏休み・・・もう、遠い昔のようですか?
だいぶ涼しくなってきたし、雨ばかり続くので 記憶が遠のいていきますね〜
アトリエ横には、彼岸花が咲き始めました、もう秋ですね。

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こどもデザイン造形教室では、幼児クラスも 小学生クラスでも
2016夏休み をテーマに、夏休みボックスをつくっています!

アトリエのウィンドウに、制作中のモノも含めて いくつか飾りました。

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こどもたちが夏休みに見つけてきた素材や 写真 を使った 立体コラージュです。
それぞれ持ってきたものを見てみると、みんなの夏休みが垣間見えます。

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海で拾った貝殻や 映画のチケット、シール、お祭りでもらったスーパーボール、ひろった石、電車の乗車券、たくさんの写真やチラシ、レストランでもらった旗・・
さて、どんな風に箱におさめようかな?

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平面的なチラシや写真も、少し浮かせて貼ることで 立体的に見えてきたり
背景と手前を意識することで箱の中にうまくレイアウトできます。
ワイヤーやテグスをうまく利用して、手前に大きくとびださせたり つるしたり、ボンドを上手につける、きれいに切り取る、グルーガンを安全に使う・・・様々な作業をくりかえすことで、どうやったらきれいに そして自分の思い通りに表現できるか、自然と考えることになります。

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箱の中には、何がはりつけてあるのかな?
とても興味津々です! 

こどもたち自身による素材集め・・ってところがミソ。
もちろんみんな自分でさがしたかな〜?
夏休みだから、特に旅行や外出の時に何か見つけようと思いがちですが、特別なものでなくたっていい、毎日の普通の暮らしの中にある何かで構わない、自分の心に響くモノ・・

どうやら聞いたところによると、お母さんが がんばって見つけてきてくれて持たせてくれた子も多数・・ 写真なんかは、特に(何か事故があっても大変ですから、きっとカメラを持たされなかったのかな〜 幼稚園生は難しいのかな)お母さんがスマホで撮ってプリントしてくれた!っていう子がほとんどでした。
でも、ご家族が撮影した写真は 作者本人が写るわけですから、それも記念になるし おもしろいですね、上手に切り取って箱の中に登場していますよ。

ご家族のご協力なしには、この制作は成り立ちませんでしたので、本当にありがとうございました!

でも・・・こどもたち自身には こう伝えたいのです。
自分のアンテナにピピンときた素材を見つけたり、心にグッと来た風景やモノを撮影したり・・
これからは、自分自身で できるだけ集めたり撮影したりしていこう!
自分のファインダーを通してピックアップしてみよう!

いつも自分の中に「これは、なんだかおもしろい!」「きれいだな!」「好きだ〜!」というエネルギーを持ち、アンテナを働かせよう
そしてそういう気づきを積み重ねていこう・・

気づきの積み重ねが幼い頃からできていると、オトナになる頃には自分という人間はどんなことをおもしろがれるか、どんなことを追求したいか、どんなことを大切に思うか、そして表現していけるか、人に伝えられるか。という力がつくのではないかと思っています。
作品完成の折には、みんなにお話しできたら と思います。

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2016年9月 7日 (水)

鉛筆デッサン

夏休み前のことです。
随分前のことのような、ついこの前のことのような。

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鉛筆デッサンについて 以前にもご報告しています
そのときの様子や、二回にわたって描いたデッサンをご紹介していませんでしたので、少々 間が空いてしまいましたが・・写真でそのときの様子や作品をお見せしたいと思います。

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デッサンをしているときのこどもたちの表情は、真剣そのものです。
イーゼルをたてて描くと、モチーフと作品を見比べやすいので、大きさを測ったり細部まで表現しようとする意欲が持続するようになります。 

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写真ですから、鉛筆ならではのやわらかなディティールや色合いは再現できていないかもしれません。写真もちょっと暗いですし・・でも、こどもたちが何を見て 何を一生懸命表現したかったかはお見せできるかな・・と思います。
ごちゃごちゃに並べられたモチーフから選んだものと 真剣に向き合った数時間。
その時間を感じてください。

Photo    あやか(2年)

Photo_2    かい(2年)

Photo_3  かずき(4年)

Photo_4    けいと(5年)

Photo_5   じゅんな (2年)

Photo_6    そよみ(3年)

Photo_7    ちさと(6年)

Photo_8    としき(4年)

Photo_9    なおき(3年)

Photo_10    はな(4年)

Photo_11    はる(5年)

Photo_12    はるの(2年)

Photo_13    まこ(2年)

Photo_14    ゆいな(3年)

Photo_15    ゆうたろう(1年)

Photo_16    ゆうと(5年)

Photo_17    ゆずな(2年)

Photo_18    りょう(4年)

Photo_19    うい(3年)  

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2016年9月 6日 (火)

ちいさなてんらんかい2016より 05

こどもたちの夏休みも終わり、九月に入ってあっという間に一週間近くの時間が過ぎてしまう・・。

「夏休みの宿題、終わった〜?」
なんて、気軽におとなはこどもたちにたずねるけれど、宿題を抱えている方は、実はとっても大変なんだよね。 

そんな私も、すっかり宿題をそのまんまにして何ヶ月も過ぎてしまいました。(締め切りが無いってコワイ

・・・・・何の宿題かって??


それは、6月末にアトリエで開催した ちいさなてんらんかい で展示していた作品のご紹介。
本当はいくつもご紹介したい作品があったのですが、夏休みに突入してしまい、そのまま夏休みワークショップの流れに・・。

遅くなってしまって、本当に申し訳ありませんが
作品を紹介させてください。 

はりこの入れ物。

こどもデザイン造形教室に通っているこどもたち。
何か自由に作りたい!・・・と、頭の中にいろいろうかびます。・・・でもその前に、通っているみんなにまず作ってもらっている制作が、この「はりこ」と、木の工作。
紙とボンド、木とくぎ。 素材や色塗りの工程を体験してもらい、その後自由に何か作っていく時の基礎にしています。 

とはいえ、はりこの入れ物については、自分だけのオリジナルアイデアを出してもらう。それを課題とします。
だから、丸い形を使っていったいどんな入れ物を思い浮かべるか? それぞれの個性を発揮するチャ〜ンス! 一つのアイデアをだしたら、そこでストップしてしまうのではなく、自分だったらこうする! 自分のアイデアを見て! ・・そこに自分ならではの何かを見つけて欲しいと思います。

それでは、ご紹介します!

入れ物の周りに、紙で作ったやさしい表情の花をたくさんあしらった Hちゃん。
最初のアイデアスケッチの時もていねいにじっくり考え、花が一体いくつ必要か?・・ということは、花びらを何枚作らなければいけないか!?
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その実数を数えてみて・・クラクラ・・・ちょっと遠い目になっていたのですが、色紙を作るときには、自分で納得のいく色を絵の具の混色で作り出し、貼り合わせるときも、また入れ物に色紙を貼るときも順序を考え、多方向から眺めては紙を貼り・・納得のいく仕上がりだったのではないかな? 
その姿勢が、見る人に伝わったようで てんらんかいでもたくさんのメッセージが届きました! 作品から作者の思いは、伝わるのですね。

Dscf4192お花の国  はな(小学3〜4年/ 制作時)
■くふうしたのは
風船に紙をはる時に、しわがはいらないようにはるところを くふうしました
■むずかしかったところ
色紙をはる時に、出来るだけ いろんな色を近くにはるところがむずかしかったです
■なにをいれますか
貝がらや、ビー玉などをいれたいです




どんな入れ物にしたらいいか、なやんでなやんで・・なかなかアイデアがうかばなかったYちゃんでしたが、
入れ物にお話があっていいんだよ。なにかお話が思い浮かんだら楽しいね、というアドバイスをしました。
動物をつけたいという気持ちがあったのですが、その動物がどんなことをしているのか?入れ物にのっかって何をしているんだろう? 
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できあがったのは、絵本の世界のように 花一杯の野原に続くクネクネ道に、小さなチーズが落ちていて、そのそばにはネズミが! パーツの取り付けなど難しいところもありましたが、ほのぼのとしたお話を感じられる、可愛い入れ物ができあがりました!

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ねずみのまち  ゆずな(小学1〜2年/ 制作時)
■くふうしたのは
お話みたいにしたこと
■むずかしかったところ
ねずみとか きりかぶをはるところ■なにをいれたいですか?
はがき や おてがみ

入れ物の表裏で表情を変えた Mちゃんの作品。ちょうど節分近い時期に制作を始めたので、鬼 を思いついたようです。
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表裏で変えるために手を二枚合わせにしてみたり、金棒のトゲトゲや、手の爪や角(つの)の鋭さで鬼の怖さを表現・・でも、なんだか憎めないユーモラスな表情の鬼。アイデアが見る人の注目を集めました。タイトルもおもしろい!

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鬼SHIMAI   まさき(小学1〜2年/ 制作時)

■くふうしたのは
おにの おくちのぶぶん
ないているおくちと おこっているおくち
ないているのは わたしで、おこってわたしをまもってくれるのが
おねえちゃん
■むずかしかったところ
木をきって あしをつくるところ
あしを ほんたいにつけるところ
はりがねを うちがわに まげるところ 
■なにをいれたいですか?
ハンカチや ティッシュや こもの

さて、宿題と言えば、夏休みは自由研究で悩みますね。

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鬼SHIMAI を作った Mちゃんは、夏休みの自由研究に張り子の技法を使って作品を作りました。休みに入る前から、張り子でマトリョーシカを作りたいと相談されていたのですが、結局 張り子の人形の中からたくさんの布の人形が出てくるアイデアに変えたとのこと。これがまた、とても楽しいアイデアで、担任の先生の中からクラスのこどもたちが飛び出てくるという仕組み。
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生徒たちを表した人形たちは、手縫いでチクチク。表面には ちゃんと出席番号順にお友だちをイメージしながら描いたんだって!
教室と校庭とに分かれた開閉式の台座、そして校庭にはサッカーゴールやフラフープ、縄跳びなどの遊具と、春夏秋冬で姿を変えるように、花びらや落ち葉、雪など・・小物も工夫しています! 
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休みの間、コツコツ自主的に仕上げたとのこと。
素晴らしい!! 
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夏休み最終日にアトリエまで見せに来てくれました!
うれしかったな〜
どうもありがとうございました! また、楽しい作品をドンドン作ってね。

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2016年9月 5日 (月)

夏休みこどもワークショップ2016 夏のさかなを描こう!  報告

今日の東京は、突然夏に逆戻りしたような暑い陽射し。厳しい残暑でした。

ここ最近、台風が日本列島を通り過ぎたあとのその甚大なる被害についての報道が連日なされていますが、台風被害に遭われた地域の皆様には心よりお見舞い申し上げます。

夏休みこどもワークショップの後半、8月22日(月)は、ちょうど 台風9号が関東地方に直撃するとの予報が出ていた日。11年ぶりに、関東地方に上陸と聞いて、朝から不安になりました。

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お電話で確認させていただいたところ、遠方から ご参加予定だった方は、電車が止まってしまうことも心配されるのであいにく欠席となってしまいましたが(今回は大変残念でした。是非、機会があればご参加お待ちしております!)、ご近所にお住まいのみなさん参加予定とのことで、ホッとしながらも ワークショップ開始時が大雨にならないように祈るような気持ちでした。

今回のスケッチワークショップは、午後クラスのみの開催になりましたので、できるだけ新しい魚を用意したいと、その日の午前中、激しい風雨の中、魚市場へ車で向かいました。ウインドウにたたきつける風雨。不安を感じつつも、市場へ。

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案の定、お客は一人。閑散とした売り場は、台風の影響もあり魚の水揚げ量や種類も減った状態・・店の中にまで豪雨の音が聞こえてきます。時間的に考えてもちょうど風雨がピークだったのかも・・。

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そのような状況の中、選んだ魚は・・・メバル。
『夏のさかな』ではなく・・・春の魚
夏のさかなを選べなくて、ごめんなさい!
このメバル、春告魚とも呼ばれるそう。目玉が大きく、鱗もハッキリとした赤黒い色の魚です。ユーモアのある表情、カタチの面白さに惹かれて、ぜひこどもたちに観察して描いて欲しいと選びました。

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魚の体の色が赤いのは、深い海の中で見えにくくするため。赤味が強い方が底に近い場所で生息しているそうです。 魚の特徴やどんなところにすむ魚か、どうして口が大きいか・・フィッシュイーターといって、パクリと口を開けてプランクトンを食べてしまう・・等々 ツル先生から メバルにまつわる興味深い話を聞きつつ、さあ 本物をじっくり観察してみよう。

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自分の興味があるところは、どこだろう。

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鉛筆で軽くカタチをとったあと、カラーインクで輪郭をしっかりと描いたら、透明水彩絵の具で色つけです。

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外は激しい雨。 アトリエ内では、反対に静かな時間が流れています。 
こうして二時間しっかりと対象を見つめる時間に描かれた魚のスケッチは、どんな仕上がりになったかな?

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最後に、お母さん方も交えて、講評会の時間を作りました。

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たとえば・・魚の図鑑。今日のスケッチとの違いは何でしょう?
図鑑は、魚を正しく表現できているかどうかが大事で、その表現は生物として伝える部分を重視するので きれいにきちんと描かれているけれど、絵としては堅苦しくおもしろみがない。
でも、みんなのスケッチはどうだろう? 
それぞれの興味が違っていたり、感じる色も違っていたり、周りの氷を描いていたり・・それぞれとても自由で、のびのびとしている。そこがスケッチの楽しさであり、大切なところでもある。
個々がどう感じて、どう表現したいと思ったのか・・・。

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同じ魚を見たのに、描いた人によって変わるおもしろさ。それを認め合える自由。

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夏休みに限らず、また機会があれば スケッチのワークショップを企画できたらと思います。スケッチは、限られた時間内に描くことでモチーフを見つめることはもちろん、実は自分を見つめ、心や頭の中で考えを行ったり来たりさせる貴重な時間なのです。

*台風の中、ご参加ありがとうございました!

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