フィン・ユールとデンマークの椅子 東京都美術館
上野に行った本当の目的は、
藝大美術館で開催中の 「日本美術を紐解く」 後期展示 伊藤若冲を観に行くためで、
朝イチ並んで、まだ大混雑前のシーンとした地下二階でしっかり静かに鑑賞できたことにちょっと喜んだ後
せっかく上野まで来たのだからと
都美術館で開催中のデンマークの椅子展に立ち寄った
制作年は60年も前なのに、
今でもずっと人気の椅子ばかりがズラリ
オシャレなお家には絶対おいてあるヤコブセンやハンスJウェグナー
インテリアにはめっぽう弱いけれど、
目黒のインテリアショップ にはあるある、この流れるような曲線美と落ち着いた色合いの肘掛け椅子
これがフィン・ユールなのね!
フィン・ユールが活動後期に、バウハウスの影響もあり量産体制に対応するためデザインを多少直線的に変えてきた椅子も展示されていたが、酷評されたという・・確かに、違いを比較すると 肌にフィットするような自然な曲線が消えているところはなんだかチープに見えてしまう・・
長く愛され残っていく普遍的なものには、それ相応の理由がある。
合理性ばかりを優先させるとかえって不自然になってしまい、結局デザインの短命化にもつながるのだろう。
アートにも造詣が深かったというフィン・ユール
ドローイングや製図がまた美しい
展示最後のコーナーでは実際に椅子に座れる体験も
ダイニングチェアと、ソファでは だいぶコンセプトは違うと思うが
座ってみると 身体へのフィット感や触れた時の素材感など、思ったよりも固かったり、柔らかすぎたり、のけぞるようなリラックス姿勢が好きか嫌いか? 等々 好みが分かれると思った
私が一番触り心地が良かったのが、オーレ・バンジャーのコロニアルチェアでした
革素材クッションの思いの外 身体に沿う弾力あるフィット感、肘掛けの曲線、全体の落ち着いた色合い・・
こんな椅子が置いてあれば、確かに生活が豊かだろうな〜
会期は、2022/10/9まで
(m)
コメント