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2024年5月

2024年5月27日 (月)

カフェのジオラマ  2024/4/17完成

Mako01

 

オトナでもコドモでも、ミニチュアの家、食器、場所・・に魅力を感じる人は多いと思います。
徹底的に作り込むと、より一層その魅力が増しますが、長い時間をかけてチャレンジしたのがこの作品です。

 

Mako2_20240521110701

 

Océan foresta    まこ (小学4~6年)
制作期間 2022年5月~2024年4月  

 

くふうしたところ みてほしいところ

パラソルをしめたり、あけたりできるところ

くふうしたところは、本だなから本を取り出しできたり、あえてまどとドアを大きくしたり、とうめいにしたところ

 

むずかしかったところ

とけいのびょうしんがすぐにとれてしまったり、はりがねで数字をつくるのがむずかしかった

人形の形や動きを現すのがむずかしかった

 

つくっているときに、はっけんしたこと・きづいたこと

パラソルをつくるときに、見本をみながらつくっていたけど、と中からしくみがちがうことに気づいた

カフェだけじゃなくて、まわりもつくることで、ふんいきがますことをはっけんした

 

ここはどんな場所にあるどんなカフェですか

小さな森と岸(海)にあるフランスとイタリアがあわさったカフェ

 

■このカフェのおすすめメニューは?

・マルゲリータ

・自家せいレモネード

・朝食セット

・フワフワクロワッサン

 

 

Mako5


このカフェは、まず小さな家具作りからスタートしました。
どれくらいの大きさの人を想定しているのかスケールを考え、板を糸鋸盤でカットして作りました。椅子など、細かいカーブがついた形も、丸く切るところも、クリアしながらカット。

カフェの外装、壁はわざとコテの跡を残すように塗りながら表現したり、外に張り出したタイルは粘土を伸ばして筋をつけレンガ風に、その外側は海岸の砂をイメージして粘土をすりおろして素材を作りました。
日除のテントも、いかにもお店にありそうなシンプルな布を選びました。
パラソルは、ヒントになるサンプルを見て、自分でサイズや構造を考え確認しながら、開閉可能なパラソルを作ることができました!

内装も凝っていて、キッチンの流しには蛇口やレバー、コンロ、
壁にはピザのかまど、ピザをとるヘラ、フライパンの中には目玉焼きとソーセージ、クロワッサンやコーヒー、樹脂で作った透明のピッチャーにはレモネード、ブックカフェなのかな?本棚には本や雑誌が並んでいます。
時計にライトそして、鉢植えの観葉植物・・一つ一つが細かく、そして丁寧に作られています。

どれも、作者であるMちゃんの頭の中にあったイメージがはっきりしていたからこそ、作ることができたのでしょう。

こんなふうに作りたいな・・という思いと、だったらこうやるといいよ、とツル先生がアドバイスすると、それを受け止めて自分で考え工夫しながら仕上げていけるMちゃん。 時には、家で作ってきたものを持ってくることも。
どんなに時間がかかっても、次々と小物を作っていきました。
作ることが楽しい、これを作ったら、こっちも作りたい・・と、どんどん欲が出てくる作品作り。
そう、まさにそれこそが、ものづくりの醍醐味!

Mako4

 

カフェでくつろぐのは、女子高生かな?
実は、他にも何体も人を作っていましたが、自分で採用したのはカフェのスタッフ2人と、お客さんのこの女子高生。
花瓶に飾る花や、他の種類のクロワッサンやクッキー等々も、もっと作っていたのですが、Mちゃんは選抜して作品に登場させています。

 

Mako13

 

どんな制作をするにせよ、自分の中に、
こう仕上げたい、こんなふうな作品を作ってみたい、どうやったら実現できるかな?
よし、作ってみよう!!
という、発想、イメージ、意欲、実行力・・ 大切ですよね。

Mちゃんには、テーマがちょうど自分にフィットしていたのもあったと思いますが、それらがいつもありました。
ですから、大変そう・・と、一瞬たじろいだとしても、必ずクリアしていく安心感がありました。

 

Mako3_20240521110701

 

しばらく細かいところまで覗いていたくなる作品です。
この作品をみて、刺激を受ける子たちも多いんじゃないかな?
そんなふうに、これからも見る人の心をくすぐる作品が・・たくさん生まれるといいですね。

 

Mako_20240521110701

 

次はいよいよ、卒業制作!
自分の得意分野を活かし、モチベーションを維持しながら、頑張ってほしいな、と思います!


それでは、制作の様子を少しだけご紹介!

Mako01_20240527165201
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Mako02_20240527165201
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この作品の実物をぜひ、見にいらしてください!

 

今年も 子どもたちの作品を展示する「ちいさなてんらんかい」を開催します!
この機会に、ぜひお立ち寄りください

ちいさなてんらんかい2024
2024/6/22 sat  〜  6/24 mon
アプレットプラスのアトリエにて






アプレットプラス こどもデザイン造形教室 http://aplt.jp/

⭐️幼児クラス 募集中

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2024年5月26日 (日)

お花のちょいむずビー玉ゲーム  2024/4/25完成

Ichika01_20240515101201

 

たくさんの釘の背景には、赤い花、その反対色の緑。

それぞれの色を引き立て合う中、その絵を邪魔しないように、釘を打っています!

 

Ichika03

 

お花のちょいむずビー玉ゲーム    いちか(小学2~3年)
制作期間 2024年2月~4月  

 

くふうしたところ みてほしいところ

くぎをうつとき、えがへんにみえないように、うつところをくふうしました

 

むずかしかったところ

くぎをまっすぐうつときと、色や絵をぬるとき、いろがまざらないようにするところです

 

つくっているときに、はっけんしたこと・きづいたこと

くぎをうつとき、かんたんにまっすぐうてるとおもったけど、いがいとななめになったから、くぎうちはむずかしいときづきました

 

だれにあそんでほしいですか

家ぞくと友だちといとこ

 

 

Ichika02_20240515101401

 

ジェッソを塗った板に下絵をトレースし、絵の具で塗っていくのですが、一回塗っただけでなく何度も上から絵の具を重ねることで、色がより一層複雑に見えてきたり、作者ならではのタッチが生まれてきたりします。 Iちゃんが以前に作った張り子の器や自画像の時もそうでしたが、隙間なく塗り重ねていく方法、それこそがIちゃんらしさ、Iちゃんらしい表現とも言えると思います。

冒頭にも書きましたが、赤と緑という反対色が響き合って、目を引きます。周囲を囲む白い花も、深い緑に添えるようにレイアウトされているからこそ、存在感がありますね。よく見ると、蝶々や猫が潜んでいるのも楽しい!

 

Ichika_20240515101201

 

次はどんな Iちゃんらしい作品に出会えるのかな? 楽しみです。







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2024年5月20日 (月)

一折り中綴じノート  2024/4/23完成

Kao03

 

体験の時に描いた絵をノートの表紙にしています。
2種類の絵を、とても大事そうに楽しそうにじっくりと時間をかけて描いていたKちゃん。

 

Kao01

左/ わたしのゆめの中  右/ 海のにじ     かお(小学4年)

みてほしいところ

みてほしいところは、グラデーションのところ

 

むずかしかったところ

はりでさすこと

 

つくっているときに、はっけんしたこと

絵の具がすこしずつにじむところをはっけんしました

 

このノートになにをかきたいですか

絵を書いたり、いろいろな物を書きたいです

 

 

Kao02

 

絵を描いている時は、画材の特性を活かしながら、偶然の出会いを大切にしている・・そんな印象でした。
一方、ノートの表紙を作ったり、本文を折りたたむときなども、折り線をずらさないようにと、とても丁寧で、綺麗に仕上げたいという気持ちが伝わってきました。

実体験一つ一つの積み重ねを大切に、これから作る作品に活かしていってほしいです。


 

Kao00



世界に一つだけのノート!   大切にしてくださいね。





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一折り中綴じノート 幼児クラス 2024/4/23完成

Kanata01

 

 

のーとだいし     K(年長)

 

みてほしいところ

ひらいたぺーじ

 

むずかしかったところ

ない

 

つくっているときに、はっけんしたこと・きづいたこと

ひもをとーすところ

 

このノートになにをかきたいですか

しんかんせん ごーるでーみーく(ゴールデンウィーク)のこと

 

 

 

Kanata02

電車が大好きなKくん。
体験の時に描いた絵には、新幹線が並んでいます。 新幹線の種類や停車駅、いろいろと詳しく教えてくれます。
吸収力の良い紙に描いているので、絵の具が滲みますが、電車のラインが優しく広がっていますね。新しく生まれた色もいっぱい!

そして・・
作ることに一生懸命なKくん。
アトリエに来て作ることをいつも楽しみにしています。

そう、 楽しみでワクワクしながら作ったり、考えたり、覚えたりすることって大切!

アトリエに来て
ふ〜〜〜っ 疲れた〜〜〜〜っ きょうはなにするんですか〜〜〜?
・・・なんて、作ることに対して受動的で、ちょっと面倒になっている小学生を時々見かけることもあるけれど・・

せっかくなら、Kくんみたいに、作る場所にくるのが楽しみ! 今日はこんなことを覚えた!
と・・能動的になれるといいですよね。

これからも
楽しみ、ワクワクな気持ちを忘れずに、表現することに取り組んでほしいな、と思います。

 








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2024年5月19日 (日)

フエルトのタペストリー 2024/4/19完成

Hana01_20240515101201

 

羊毛というふわふわした素材。
その質感に惹かれたのか、Hちゃんは自由制作のテーマを考える時に、それを使って何か作ってみたいな〜・・動物をみんな作っているから、そうしたいな〜どうしようかな〜・・と迷っていました。

羊毛だからって、動物を作るだけではなく、その素材を使った絵も描くことができるけど・・?

そんな提案をしてみたら、やってみたい! ということになり・・
このタペストリー作りが始まりました。

 

Hana02_20240515101301

夏のおはなばたけ    はな (小学4~5年/制作時)
制作期間 2023年6月~2024年4月  

 

くふうしたところ みてほしいところ

ひまわりの中心にたねをつけているところと、あさがおを見てほしいです!

 

むずかしかったところ

・うらのダンボールを糸でとめるところ

・くきの部分を細くするところ

 

つくっているときに、はっけんしたこと・きづいたこと

・ようもうのじゅんびのとき、カッターマットをひくことと、くきと葉脈のところを細くするときに、ようもうを指でくるくるとするところ

 

どこにかざりたいですか

家のみんながよく見ているところ!

 

Hana03

 

花にテーマを絞り、図鑑を見ながら花の種類を選び、下絵として紙に丁寧に図案を描いていきました。

図案が決まると、いよいよ羊毛を使って絵を作り始めましたが、
画用紙代わりとも言えるベースになるシートは、何層にも広げた羊毛を石鹸水で擦りながら作り、そのシート上に、図案を見ながら写し取っていくように羊毛をニードルで刺していきました。

ニードルで刺していく作業はどれも、とても時間がかかり、根気が入ります。でも、Hちゃんは ずっとチクチクと作業に熱中していました。

羊毛を使っているので、羊毛をふわふわとさせてから少し盛り上げて半立体のようにニードルで刺してみるとか、ニードルの差し方を工夫して筋をつけてみるとか、羊毛を 細くこより状にしてから刺して葉脈や蔓を表現したりとか・・
絵の具では表せない方法で、植物の世界を絵にしました。
ベースの色を植物の茎や蔓で区切ることで、モダンなデザインになっていますね。テキスタイルデザインを感じさせます。

また、最後に額を作りましたが、羊毛の色とは違ったストライプや幾何学的な区切りが、柔らかな質感と反応して、作品としての存在感を高めていますね! 
羊毛を使って、こんなふうに絵も描ける、図案をデザインできる、 と・・ みんなに示してくれた作品になりました。

 

Hana04

 

次に作る自由制作も、羊毛のタペストリーを選んだHちゃん。
第一弾のこの作品で得た知識や技法を、次に活かして欲しいと思います。  次の作品も楽しみです!



それでは、制作の様子を少しばかりご紹介!

Hana01_20240519164101
Hana02_20240519164101










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一折り中綴じノート 幼児クラス 2024/4/17完成

An01

 

ぶろー♡       あん (年中)



くふうしたところ みてほしいところ

ぜんぶ

 

むずかしかったところ

ひもをむすぶところ

 

このノートになにをかきたいですか

おもちゃのりす

バスボム

ハート

 

 

An02

 

ハートが大好きな時期なのかな? タイトルにこだわって、ハートをつけました!
ハートって一時期必ずといっていいほど、特に女子の心を惹きつけるようですね。
なんででしょう? ハートにはどんな魅力があるのかな?

さて、Aちゃんですが
体験の時には、絵の具で遊ぶ・・といった様子でとっても楽しそうでした。
色を置いたり、筆を動かすことは、物語が生まれることと同じみたい! 筆を動かしながら、そこに絵本の挿絵が生まれているような感じで描いていたAちゃん。表現は身体中から溢れてくるんだな〜と、幼い子どもたちの純粋な心がこちら側にも伝わってきます。

本文と、表紙も上手に綴じることができました!
麻紐を針穴に通したり、穴を開けた紙を縫い合わせたり、紐を片結びにしたり。
初めての技法も、少しずつ身体で覚えていけるといいね!


 

An00

 

 








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2024年5月 3日 (金)

惑星のジオラマ <卒業制作> 2024/3/21完成

Kaori00

 

3月に教室を卒業したKちゃんの卒業制作をご紹介します。


果てしない宇宙に、地球と同じような生物が住める星・・が存在すると思いますか?
もし、あるとしたら、そこはどんな星? どんな場所を想像しますか?

Kちゃんは、まさに宇宙に存在するかもしれない惑星をイメージしながら、とてもユニークな形の星を作りました。

 

Kaori6

 

生物が住める星    かおり  小学5〜6年/制作時
制作期間 2022年7月~2024年3月    

 

作品のポイント

・湖の中に魚がいること

・木の葉がへびのようになっているところ

・どうくつの中に鉱石のようなものがある

・地面の緑にも3色使っているところ

 

制作を通して、発見したこと・気づいたこと

・どうくつの中のように、おくに黒色をぬると、さらにおくにつづいているように見える

・はりこのように色をつけると、色がかわいたときに、うすまる

 

卒業にあたり、今思うことを教えてください

この教室で私は、想像力がついたと思います  

今回の卒業せいさくでも、この色をぬったらどうなるかな?とか、少し全体のバランスを考えてつくりました  

この卒業せいさくでより一層想像力が豊かになったと思います

 

この星にまつわるストーリー

この星は地球ににている星で、がんばれば人間や地球にいる生物もすめるような星です  
この星は、地球に発見され、観測されています
  
湖は、魚がいて、魚はこの星からわきでる水の成分を栄養として生きています  
黄色の羽の鳥は、湖の水をのんでいて、黄色い羽はひなをくるむためにあるので、いかくやとびはしません  
けんかなどもしないので、平和的な鳥です

この星に植物は4つほどしかなくて、地面になるコケのようなものと、木と、青い丸の花と、ピンクの花です  
どちらも花びらはなく、周りになる黄色い星が真上にくると、種のようなものを5、6個とばします

ひょうたんのような生物は、花が種を出すころになると、土から出てきます  
山のむこうにある花の種をたべます  
目などはないけど、音の反きょうなどで周りのものの位置はわかります  
足はかめぐらいおそいです

木の上にいるへびは、木から生えてくる葉をたべます  
ないときは、下にあるコケをたべます  
あまり下にはおりてきませんが、黄色の羽の鳥が湖からいなくなったら、水を飲みに行きます  

周りにある黄色い星は、いつもこの星の周りをぐるぐるまわっています  
地球でいう半年ほどで一周します  
あわくかがやいていて、このおかげで星はいつも明るいです

青色の星は、黄色の星よりも光は小さいですが、かがやいています  
黄色の星より大きいです

山のようなどうくつは、とても小規模のいん石がぶつかってできました

この星は、ちっ素、酸素、二酸化炭素ではないけど、それぞれに近しい空気がただよっています  
地下には、なぞの成分が入っており、その成分がとてもよい養分となっています  
この星は研究者から、第2の地球と言われています

 

 

Kaori10

 

アトリエで制作する時間が限られている中、自分で「今日は、ここまで作る」と決めて取り組んでいるKちゃん。

ある日は、張り子で惑星の土台を作った後の地面をくり抜いたり盛り上げたり、
別の日は、粘土で小さなパーツをいくつもいくつも作ったり、
ワイヤーで木を作ってそこに羊毛をぐるんと巻きつけたり・・
Kちゃんは、一つ一つの制作段階をちゃんとイメージしながら制作していました。
だから、翌週の予定も明確に具体的に説明でき、卒業間近になった時も、慌てずに仕上げることができた・・という具合です。

アイデアスケッチをくわしく描いているわけでもないので、どんな完成形にしたいのかは、Kちゃん次第。
作りながら、少しずつ様子が見えてくる感じです。

制作途中で、「池を透明にしてうっすらと奥に入っている石を見せたい」とか、「ざらざらした地面を作りたい」とか、「吊るして飾りたい」とか・・そういう具体的なイメージがありながら、どうやったらそれに近づくかな?どうやって作ったらいいだろう? という相談がある時は、我々が作り方をアドバイスする、というスタイルでした。

低学年の頃から、作ることに没頭していたKちゃん。
いくつもの制作経験が積み重なって、高学年になる頃には、1人で判断して着々と制作を進められるようになっていました。

 

Kaori14

 

図鑑で見るような、いわゆる球体じゃない、この惑星。
木の位置も、ユニーク!

こうして吊るしてながめていると、なぜか愉快な気持ちになるのはなんででしょう? 
動きのある木のせいかな? それとも、列をなして歩く瓢箪のような生物のせいかな?

こんな場所があったら面白い!不思議!もしかしたら本当にあるかも!
・・それを作ってみた・・そういう作品を実際に見させてもらっているから楽しい気分になるのかも!?

Kちゃんの柔軟な脳内を垣間見るようですね。

個性豊かな作品がまたひとつ、完成しました!!

動いている様子をご覧になりたい方は、こちらのインスタグラムで!

Kaori_20240422143401

 

それでは、制作の様子を少しばかりご紹介!


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この作品は、2024年6月22日〜24日 ちいさなてんらんかい で展示する予定です。
写真だけでは、なかなか良さが伝わりません。実物をぜひご覧ください!








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2024年5月 2日 (木)

シャドウボックス <卒業制作> 2024/3/21完成

Misora6

 

3月に教室を卒業したMちゃんの卒業制作をご紹介します。

Mちゃんの家からすぐ近くの風景。
いつも通る道、見慣れた家並み、・・日常を切り取った風景を箱の中に詰め込みました。

一年ほど前、卒業制作を作り始めるにあたり、最初はお城をつくろうか? 何か有名な建物を参考にして作ってみようか?
いろいろな思いを巡らせたMちゃんでしたが、毎年夏休み明けに作っている「夏休みボックス」で得た経験をもとに、風景を箱の中に閉じ込めてみようかな?と考えました。

そして、何枚か自分で写真を撮り、それをお家でプリントして持ってきて
その中から3つの風景を選び、箱の中に表現することにしました。

Misora3_20240422103001

 

自宅を出たところから見上げた家。空と、木と、壁や屋根と。
この風景の表現は、一番苦労しました。

家の屋根の方を下から見上げている写真を参考にするわけですが、箱にそれを閉じ込めた時に、作品を見る視点は正面。どちら側からパースをつけるか・・その判断に苦心しました。アドバイスする方も、混乱したりして・・  
卒業制作ということで、時間に限りもあったために、最後は、Mちゃん自身の判断や感覚に委ねることになりました。
でも、それこそ、経験してみて初めて分かることばかり!

建物にはスチレンボードを、木の枝にはワイヤーを使いました。

 

Misora4_20240422103001

 

こちらは、自宅から少し歩いたところにある、遠くに続く路地の風景。
夕方になりつつある空、連なる家並み、電柱に渡る電線・・

植栽部分は、色粘土をおろし金ですりおろした粉状のものを貼り付けたり、遠くに行くに従ってだんだん細くなる電柱に見合った丸材を、奥行きを感じさせるため斜めに貼ったスチレンボードにはめ込みました。電線を結ぶのも小さく細かいので一苦労!

 

Misora5_20240422103001

 

自宅前の通りから少し進んだところかな?
明るい緑の植え込みが光に透けています。わずかにカーブして曲がっているところが、奥行きを感じさせます。


なかなか写真でお伝えするのが難しいので、動画を撮りました。こちらのインスタグラムをご覧ください。


Misora2_20240422103001

 

いつもの風景     みそら  小学6年
制作期間 2023年4月~2024年3月    

 

作品のポイント

・木の形やえだわかれなど、こだわって作った

・背景の絵

 

制作を通して、発見したこと・気づいたこと

見ている角度からちゃんと作れるように、ふくざつな形に切ったりすることで、とてもよくなること

 

卒業にあたり、今思うことを教えてください

一つの作品に一生懸命取り組むことで完成できたときの達成感を感じました

好きなことに集中するのがとても楽しかったです

 

・・・・・・・・・・・・・


小さな箱が三つ、
その中には、たくさんの技法が詰まっています。初めてチャレンジしたこともいっぱい!

箱も手作りしましたが、その箱の中に、奥行きを感じさせるように表現していくことがとても難しかった!
薄い段ボール紙でダミーを作り、どんな仕上がりになりそうかまず確かめ、本番ではスチレンボードをカッターで切り取り、貼っていきます。
貼ってから色を塗るか、色を塗ってから貼るか? 部材を貼る順番、色を塗る順番・・実際の風景からどの部分を使うか?省略する部分はどこか?
・・時間がもっともっとあれば、まだまだ掘り下げて表現できる部分もたくさんありました。

でも、
Mちゃん自身がいろいろ考えて、「この風景を再現してみたい」と、心に響いた日常を切り取って素材として持ってきたところ、そこがまずは、一番大切な部分だったと思います。

このような立体表現は、やはり作者によって全く仕上がりが変わってくるということ、例えば、とてもリアルに表現したい人は、写真そっくりにまるで本物の風景が小さくなって箱に詰め込まれているように計算し尽くして表現するだろうし、もっと抽象的に、季節や時間、空、緑、道路、電柱、壁 等々、気になったモチーフをテーマにして、それを色や形で表現しようと思えばできるわけです。

発想から制作、色々悩んで完成までやり遂げてみて、初めてそういったことが見えてくる。そしてその経験が次にまた、何か作ろうとした時に、生きてくるのでしょう。

たくさんの学びが詰め込まれた作品作りでした!

中学生になった時に、Mちゃんの心に響く日常の風景は・・変わるのかな?

Misora_20240422103001

 

それでは、制作の様子を少しばかりご紹介!

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この作品は、2024年6月22日〜24日 ちいさなてんらんかい で展示する予定です。
写真では表現できない、実物をぜひご覧ください!








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2024年5月 1日 (水)

地下室のジオラマ <卒業制作> 2024/3/20完成

 

卒業の日から、だいぶ時間が過ぎてしまいましたが、今年の卒業制作を順番にご紹介していきます!


「ここは秘密の地下室。
地下には、船での探検から帰った少年と、たくさんの動物たちが暮らしていた!!」


・・・・数年に渡り、ずっと作り続けてきた地下室が・・この春、とうとう完成しました。
この地下室のストーリーは、Sくんが2020年に完成させた船の続編です。

 

Shota9

 

動物の場所      しょうた  小学3〜6年/制作時
制作期間 2020年11月~2024年3月    

 

作品のポイント

色々な動物をつくった

ゴチャゴチャした感じ

 

制作を通して、発見したこと・気づいたこと

ほそいふでをつかったりして色をつけると、リアルさがます

ねんどをつかって人とか動物をつくるとリアルなかんじになった

 

卒業にあたり、今思うことを教えてください

いままでやってきたことをいかして、いろんなことがしたい

 

地下室について・・(作品発表時に作者への質問をして得た情報より)

・森の中にある地下室

・地上には狼がいる

・地下1階には、まだこの世にいない生物が座っている

・浴槽のような四角い入れ物には、動物や人間が食べる食べ物を入れて冷やしてある

・地上から降りてくる筒の中に、人がもう1人潜んでいる

・二つのツノのある丸いものは、珍しい石である

・地下2階には、船での探検を終えた Sくんが住んでいる

・Sくんは動物の毛皮をかぶって弓矢の矢を作っているところである

・隣には、ヒョウのような動物がいる カラフルな鳥や、ネズミ・へびもいる

・大きな動物の歯がおいてある

・修理中の船がある

・船のパーツ(鉄)もおいてある

 

Shota8

 

見どころが満載です! 
こうして、写真と文章でいくら綴ったとしても・・実物を見ていただかないと、なかなか伝わらないかも?!
作品発表の時も、周りの子供達から、質問攻めに合っていたSくん。
きっと、この作品を覗き見る人たちは、しばらく作品前から離れられないでしょう。

完成したので、ようやくストーリーを追いながら、小物作品を見ていけるわけですが、
実はこの小物たちよりも、まずは土台である地下室作りにかなりの時間を要しました。

この記事の最後にこれまでの制作の様子を写真でご紹介していますが、それをみると分かる通り、新聞紙と箱をベースに張り子で形を作っていきました。
しっかりと固めていくにはコツコツコツコツ・・ボンド水で紙を何層にも貼り固め、下地を塗り絵の具で色をつけ、表面にグリーンモスを貼り付け・・地上の様子を作りました。開口部に蓋も作りましたから、蓋をすれば草の生えた山、ここに地下室があるとは誰も気づかない・・という仕組みです。もちろん、地下室の内装にも時間がかかりました。

そしてようやく、小物たちの制作に取り掛かったのが、2022年の後半から・・
「修理中の船」「冒険から帰った主人公」「食べ物を保存しておく水槽」等々
Sくんの頭の中にあるお話の中から形を表してきた様々なものたち。

白い粘土のままだと、まだまだ何に変化していくのかはわかりませんでしたが・・
色が塗られて具体的な姿を表してくると、今までモノトーンに近い世界だったのがパッと色彩を帯びてリアルに見えてきました。

 

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地上にじっと立つオオカミ・・
そのすぐそばに、地下室に入るための入り口が!

その入り口からエレベーターのように地下に降りていくと、主人公が矢を作っています。
そのそばには一緒に暮らす動物たちがよりそい、冒険で持ち帰ったお宝や、これはなんだろう?という不思議なものがゴロゴロ置いてあります。

じっと見ていると映画のワンシーンのよう。

(中の様子を動画に撮りましたので、こちらのインスタグラムでぜひご覧ください)


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作品をみる人の心に投げかけられた波紋・・

どんな場所なんだろう?誰が住んでいてどういう関係なのかな?
どんな国? どんな土地? どんな人物?

Sくんの心や頭の中にあった映像がこうして形になったのかな?

投げかけられた波紋を受け取り、それが見る人の心の中にフワフワと広がってゆく。
ほんの少しの時間でも、不思議な旅に出たような体験ができました。

 

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それでは、3年以上にわたりコツコツと制作してきたその様子を、少しばかりご紹介!

 

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作品が変化していくとともに、Sくん自身が大きく成長しているのがよくわかりますね!

この作品は、2024年6月22日〜24日 ちいさなてんらんかい で展示する予定です。
実物をぜひご覧いただきたいと思います。
アプレットプラスのアトリエで開催しますので、どうぞお立ち寄りください!







アプレットプラス こどもデザイン造形教室 
http://aplt.jp/

⭐️幼児クラス 募集中

小学生クラスは、キャンセル待ちになります


⭐️ 日々の様子は instagram  facebook  X 
などでご紹介しています

◉古い記事(2008年〜2018年)を移転しました →  こちらをご覧ください



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羊毛で作ったペンギン 2024/3/22完成

Sono1_20240421140701

 

竹やぶにペンギン??
そんなことってあるのかな??  


いえいえ、こんな世界があるかもしれない!こんな世界があったらいいな!  
・・竹やぶでお散歩中のペンギン・・・そんな姿を想像すると楽しい!
想像力は無限大です。


先日、NHKの番組で、森の中に住むペンギン というのを見ました・・え? ペンギンって森に住むの?
検索してみると、ニュージーランド本土から南へ200キロ、世界遺産の島スネアーズ諸島。そこで繁殖するスネアーズペンギン・・とありました・・これこれ!(だと思う・・この記事は古いもののようですが、実際にこうして島の森に住んでいるペンギンがいるのです)

ペンギンが森に住む・・とは思いませんでした! 
と同時に、思い込みで判断せずに、想像を楽しんだり、興味があれば調べてみたりすることは大切だなと改めて思いました。
創作のヒントになることは世の中にたくさん存在していますね。


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竹やぶに来ているペンギン   その  小学4年
制作期間 2023年4月~2024年3月  

 

くふうしたところ みてほしいところ

ペンギンの色で、色のついた羊毛をたくさんかさねた

 

むずかしかったところ

足をつけるところで、羊毛にねん土がつかないようにすること

 

つくっているときに、はっけんしたこと・きづいたこと

羊毛も、色の付いた毛をかさねると自分で好きな色がつくれること

 

このペンギンについて、おはなしがあればおしえてください

竹やぶに住んでいて、一匹でお散歩中

 

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フワフワの羊毛を使って、動物を作ってみたい・・ 他のおともだちがアトリエで作っている様子を見て、そんな希望を抱くこどもたちは多いのですが、実は羊毛を使って動物を作る作業は、ニードルでチクチク刺す果てしない時間と作業との戦いなので、作る前に必ず、最後まで諦めずに取り組めるかどうかの意思を子どもたちに尋ねます。
もちろん、ほとんどの子どもたちが、最後まで諦めずに作れる!がんばれる! と誓い、制作をスタートさせます。

Sちゃんも、ニードルで羊毛をチクチク刺し、王様ペンギンのヒナをイメージしながら羊毛を固めていきましたが、特にこのペンギンのヒナという、形としてはとてもシンプルなラグビーボールのような卵のような曖昧な形状を固めていく作業にはどうしてもぼんやりとした時間が流れました。そんな時間をも克服し、嘴や足を粘土で作り、取り付け・・ペンギンが出来上がったら今度は、地面と竹作りです。

竹は、新聞紙を何枚か重ねてくるくると巻き、筒状にして固め、そこに麻紐を巻き付けて竹の節にしました。そこに下地剤を塗り、色を塗り・・今度は竹葉作り。これがまた細かい作業。 一枚一枚の葉の形を切り抜き、ワイヤーに貼り、竹に貼り付けていきます。

果てしない作業は続きました。
でも、いつもそうなのですが、Sちゃんは不平や不満も言わず黙々と目の前の作品と向き合いながら、手を止めずに作業を続けるのです。だから必ず前へ進む!

 

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こうして出来上がった作品には、不思議な存在感があります。
竹のスケールを考えると、とても大きなペンギンかもしれない! 石の存在もまた、何か意味を感じてしまったり・・

作品を前にして、みる人がさまざまな想像を膨らませるのもまた、楽しいものです。

あなたなら、どんなストーリーを想像しますか?

 

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それでは、作品の制作風景を少しだけご紹介!

 

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この作品は、2024年6月22日〜24日 ちいさなてんらんかい で展示する予定です。
実物をぜひご覧ください!








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