東京藝術大学大学美術館で開催中の
「日本美術をひも解く」
皇室に伝わる名品や、国宝が出品されるということもあり、
暑さが少し和らいだ(ように感じた)先日、みてきた。
皇室ゆかりの名品、屏風絵、絵巻物、漆芸・金工等の工芸品等々 ・・ 目を肥やす というのだろうか
代々伝わる名品を見ておくこと、そして文化を大切に伝えていくことの意味・価値の再確認。
とにかく、完成までの気の遠くなるような時間を感じざるを得ないものばかりが並ぶ。
しかし元々が平面的な作品(絵画、グラフィックデザイン、イラストレーション・・)に、心を奪われることが多い私なので、この途轍もない超絶技巧を目の当たりにしたとしても、つい絵巻物の細部の方に興味が湧いてしまうという。
じっくりみていたら、絵巻物にも様式美があることを今回発見した。
日本美術をひも解くという展覧会のテーマに沿って、眺める名品の数々・・その中で、気に入ったのは 上絵金彩蝶尽卵形合子。
やはりコテコテの超絶技巧より、シンプルなものの方が私は好きなようだ。
それから、これから見に行こうかと考えている人は、展示物の入れ替えがあるので注意が必要。
今回の展覧会チラシやポスターのトップに大きくプリントされた若冲の鶏。それがみたいと思ったら、なんと8/30からの展示であった。
一方、これから行こうと思っている人で唐獅子図屏風をみたいと考えているのなら、8/28までの展示のため すでに終了。
他にも入れ替わるものが多い。
美術館から 藝大の門を出てすぐの掲示板。
かつての時代の寵児 日比野克彦氏が、今や藝代の学長!
アートは人間にとっての生きる力
という言葉に、共感し 励まされつつ 上野を後にする。
それにしても
今年の夏は、暑かった・・・・
酷暑。
35℃越えが当たり前のような日々。
年々暑くなるので、年齢と気温が上昇し、それに対する体力が下降するという反比例?な現象にグッタリ。
そんな記憶の方が強くなってしまった2022年の夏。
そろそろ気温も落ち着くかな?
フットワーク軽く、たくさんの鑑賞をしよう!
この展覧会は、2022/9/25まで
(m)
2022/9/13 追記
後期の展示を観るために、再度 藝大美術館へ足を運ぶ。
とにかくなんと言っても、若冲を観るため。
若冲がなぜそこまで人気なのか? それを知りたいと。
そもそもこれまで本物を観たことがないんだから、この機に乗じていくしかないと・・・
10時オープンより前に並ぶべきと、9時40分着で、すでに入口から長蛇の列が!!
チケットを持っていても持っていなくてもまず列に並ぶ。
開館予定時刻の10分前にオープンしたので、チケット持参していたからすんなり入場!
そして・・とにかく、若冲を観るためには、まず地下二階の展示室へ直行。前期で3階の展示はほぼ観ているので、混雑必至の若冲を観なくては〜
ということで、行ってみると・・・大正解、まだ人の流れがなく5、6人の人が静かに鑑賞していた。
(その後、30分を過ぎると、だんだんと人の波がやってきて・・開館一時間後には、もう人混みになっていた。)
混雑して幾重にも人の列が重なり、おまけに並んでいる人たちがそこで何やら蘊蓄を披露するのかなんだか おしゃべりなんか始めちゃったら・・もう、鑑賞するどころの騒ぎではありません。
だから、とってもラッキーな環境で、じっくり初若冲を体験することができました。
正直、行ってよかった。
”描き切る”・・全てにピントがあっていて、”描き尽くす”この迫力は・・ 現代においてもかなりのパワーを感じるのだから、江戸時代には作品と鑑賞者との間で相当なハレーションを起こしていたかもしれない・・
葉っぱの模様、鳥の羽の形状、トサカの色、羽の重なりの中に施された模様、
全ては計算したレイアウトと見た。
写真のない時代に、動き回る生き物をどうやったらこんなに的確な特徴を捉えながらも、デザイン化して画布に落とし込めたのだろう・・
超絶技巧という呼び方で一括りにはできない、センスが光る絵であった。
会期は 2022年9月25日までなので・・これからも超混雑予想。
あまりに混んだら、入場整理券が配布されるそうですからご注意を。
観たいと思ってる人は、早めに行くべし!
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